※平成23年歯科疾患実態調査 厚生労働省調べ
歯周病は、日本の成人の約8割がかかっているか、またはその予備軍といわれているほどの国民病です。初期の歯周病である「歯肉炎」は歯肉部分が炎症を起こしている状態で、ブラッシングや歯のクリーニングによりプラーク(歯垢)や歯石を除去することで改善しますが、炎症が進むと歯を支える組織にまで進行してしまう「歯周炎」となります。歯周炎では歯ぐきからの出血や膿が出たりするだけでなく、顎の骨が溶けるに従って歯がグラつきだします。放っておくと、さらにどんどん進行。やがては歯が抜け落ちてしまうことにつながります。歯周病は歯を失う原因の第1位といわれている怖い病気です。
千葉県市川市本八幡の歯医者「田歯科医院」では、日本歯周病学会認定専門医の院長がプラークや歯石の除去をはじめ、進行してしまった歯周病の治療法である歯周外科処置や歯周組織再生療法まで行っています。気になる歯周病の症状がありましたらお気軽にご相談ください。
歯周病はお口の中だけの病気と思われがちですが、じつは全身疾患との関連性が指摘されています。
心疾患 | 誤嚥性肺炎 | 糖尿病 | 早産・低体重児出産 |
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歯周病菌が血管に入ると血栓ができやすくなるため、動脈硬化や心筋梗塞、狭心症など心臓の病気を招くことがあります。 | 歯周病が唾液とともに気管に入ってしまうと「誤嚥性(ごえんせい)肺炎」引き起こしてしまうことがあります。 | 糖尿病が悪化すると歯周病も悪化するなど、お互いの病気の発症や症状の悪化を誘発することが報告されています。 | 歯周病菌が子宮の筋肉に影響を与えてしまうことにより、早産や低体重児出産の確率が高まるといわれています。 |
軽度の歯周病の治療はほとんどの歯科医院で治療可能です。しかし重度の歯周病や特殊な歯周病に関しては、診断も治療も難しくなりますので専門医に相談することが大切です。歯周病の治療法にはさまざま選択肢がありますので、その中から患者さんに合った治療を行いますので、歯周病のことは専門医のいる当院にご相談ください。
歯周病は進行段階により「歯肉炎」と「歯周炎」に分かれ、歯周炎も軽度・中等度・重度の3つに分けることができます。それぞれの症状とその治療法をご紹介します。実際の治療法は症状に合わせて行いますのでこちらは参考としてご覧ください。
症状 | 歯ぐきに軽い炎症を起こし始め、歯周ポケット(歯と歯ぐきの溝)が少し深くなります。ブラッシングの際に出血したり、冷たい水がしみたりすることがありますが痛みはまだほとんどありません。 | |
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治療法 | 【ブラッシング指導】 毎日のブラッシングは、歯周病治療や予防に欠かせません。患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせたブラッシング方法をアドバイスします。 |
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【スケーリング】 「スケーラー」という器具を使い、毎日のブラッシングでは落としきれない歯周ポケットや歯と歯の間の歯石を取り除きます。 |
症状 | 歯周ポケットがより深くなり、炎症が進行し歯を支える顎の骨にまで達した状態です。指で歯を押すとグラつき、歯ぐきが腫れて出血が目立つようになり、歯が浮く感じや口臭も現れます。 | |
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治療法 | 【ルートプレーニング】 「スケーリング」では落としきれない歯周ポケットの奥深くのプラークや歯石を「キュレット」という器具で取り除きます。仕上げに表面をなめらかにして汚れの再付着を防ぎます。 |
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【歯周ポケット掻爬(そうは)術】 局所麻酔を行い、歯周ポケットの奥深くにたまったプラークや歯石を除去し、膿や歯周病に感染した組織を取り除きます。 |
症状 | 歯を支える顎の骨が半分以上溶けた状態で、歯がグラつき、膿が出て、ひどく痛み、口臭がきつくなります。さらに悪化すると歯が抜け落ちてしまいます。 | |
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治療法 | 【エムドゲイン法】 歯周組織再生療法のひとつで、顎の骨の溶けた部分に「エムドゲインゲル」という薬剤を注入し、骨などの歯周組織のスペースを確保し、再生を促す方法です。 |
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【GTR法】 エムドゲイン法と同様、歯周組織再生療法のひとつで「メンブレン」という特殊な膜を挿入し、骨などの歯周組織のスペースを確保し、再生を促します。 |
斜めに失われている歯周組織に再生治療を施し約1年後、骨の再生が確認できます。